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カテゴリ:★横断・小ばなし2015( 12 )

助成金”書籍”の意義

社労士の仕事の、一般的な分野で、各種法律や就業規則、さらに人事制度などは結構書籍があるのですが、雇用関係助成金は書籍がありませんね。その理由は以下の通りです。

・法改正が頻繁で、書籍にする意味がない。すぐ時代遅れになる。

書籍とは、読んで理解する道具の他に、本棚に積んでおいて、コトが起こっていざという時参照し、確認する情報のインデックスです。そこへ行くと、「助成金の“書”」とはナンセンスと言われるのです。新聞のような、冊子や雑誌の記事で良いではないか、ということです。

しかし、以下のような理由で、書籍としての存在価値もあるのです。

・雇用関係の助成金情報は、公的にはまとまっていない。「雇用の安定のために」ですら、委託の助成金はじめ、重要な助成金が抜けている。それを1つにまとめる効果。
・さらにそのまとまったものを、記載例を入れ、見て“効率よい”ものにする効果。
・助成金申請という仕事も、1つに効率よくまとまった分野の1つであるという
 ”象徴”にする効果。

それでも592ページになりましたが、書籍にするというのは、情報をまとめるだけではないのですね。それに一定の“思想”を与え、“見せる”ものなのです。それがあれば、助成金申請も立派な“仕事”として、またそれに必要な知識も、体系的な“学問”的なものとして、価値あるものに昇華できるのです。

本書の場合、コンサルの手法から入って、各助成金はどういう“実務”か、どういう要件か、その“思想”をくみ取っていただくための“書籍”といえますね。また本サイトで、法改正を網羅して追補を作り、少しでも陳腐化を防ぐ試みもしています。

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by sinrousya | 2015-08-18 06:00 | ★横断・小ばなし2015

助成金と残業代

雇用関係助成金には、要件としてハッキリとは書いてないものの、重要な要件も存在します。多くの雇用関係助成金の手続きでは、賃金台帳を出す必要がありますが、近年特に当局が神経質なのは、残業代の記載です。

労働局等が主催する説明会では、特に強調されるようになりました。その原因は政策でしょう。残業代ゼロ法案などと謳われた労働基準法の改正案が出てくるからです。それで過労死が増えた、などということになるとタイヘンですから、助成金の審査でも厳しく見ようというわけです。

見られる可能性のある点は以下の通りです。

・定額残業代なら、何時間分であることを雇用契約書等に記載。出勤簿(タイムカード)とも合うこと。
・長時間労働なのに、残業代どころか、最低賃金(東京では900円を超える)を割るような労働形態は直ちにアウト。

助成金の“要件中の要件”は、法令を守ることです。その法令の“遊び”もこと残業代については、年々狭くなっている感じがします。それはイイのですが深刻なのは、計画→実行→申請と順に重ねた苦労が水の泡になることです。

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by sinrousya | 2015-08-18 05:00 | ★横断・小ばなし2015

助成金に“関係ない”計画

雇用関係の助成金の実務はたいてい、計画⇒実行⇒申請の段階を踏みます。しかし最近は、助成金に直接関係ない“計画”も増えてきました。提出しなくても良い場合もありますが、後でないと分かると面倒なことになる、という性質のものです。

事業内職業能力開発計画

職業能力開発促進法第11条に基づき、事業主の努力義務となっている計画です。もともと、日本生産性本部というところが考案し、作り上げたものです。努力義務ですから、作った会社には助成金が出ることもある、というものです。要は以下のような計画です。

・会社でどのような仕事をするようになれば一人前なのか?出世するにはどういう仕事をすればいいのか?ガラス張りにしたもの。

重要なのはこの中の「能力開発体系」です。これはそのガラス張りを図示したものです。主に関係してくる助成金は、企業内人材育成推進助成金キャリア形成促進助成金です。前者では提出が必要で、後者では1回目の計画段階では提出の必要がありません。

一般事業主行動計画

育児関連の目標を定めましょう、という計画です。いついつまでにできなかったからペナルティ、というものは、今のところありませんが、従業員101人以上の企業には、行動計画の策定・届出、公表・周知が義務付けられています。

しかしそれ以外の会社は努力義務ですから、作った会社には助成金が出ることもある、というものです。内容は以下のような事項を書いて、実行することを求められています。

・ 妊娠・出産を機に退職する従業員を少なくし、育児のための柔軟な働き方を工夫する。
・ 休業者が行っていた業務を、どのように代替するか考える。
・ ワーク・ライフ・バランス支援、仕事と子育ての両立を支援できる制度を作る。
・ 労働時間の短縮や年次有給休暇の取得を促進する。

対象になるのは、育児関連の助成金です。

これらのことを誓って、義務化される前に先兵となってやれば、ごほうびが出ます、というものの基礎ですね。決してムツカシイ計画ではありません。本書ではこの計画のヒントを、関連する随所に載せています。

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by sinrousya | 2015-08-17 06:00 | ★横断・小ばなし2015

「教育」から退いた助成金

教育の助成金は一世を風靡し、いまだその”時代”は続いていますが、27年度に入って、ここから撤退する助成金が現れました。

中小企業両立支援助成金 期間雇用者継続就業支援コース

契約社員の期間雇用者に育児休業を与える場合の助成金です。以前は休業中に何らかの教育をしなければならなかったのですが、それがなくなりました。ただし、休業を与えてから正社員にした場合、加算が行われるようになりました。

女性活躍加速化助成金(ポジティブ・アクション加速化助成金

以前の「ポジティブ・アクション能力アップ助成金」時代には、その「能力アップ」の名の通り、教育が必須要件でした。しかし、これから成立するこの助成金からは必須ではなくなります。

いずれの助成金も育児や女性関連です。教育は、これらの助成金の趣旨である「育休」「女性の地位の向上」には、必須とするには不可欠なものと思われなくなったためでしょう。

育休の間の教育も負担が大きいですし、地位の向上する女性は改めて座学なぞする必要はない場合が多いでしょう。しかし今のような、景気が上向きで、採用難が続くような場合ですと、きちんとした教育を受けられるというのは、企業の宣伝材料になります。

ただし助成金の対象になるのは初歩はダメという暗黙の掟があります。初歩の教育以上については、家庭も学校もダメで、企業がその役割を担うとしたら、ますます民間企業の圧迫にならないでしょうか、教育関連助成金が存在するのは、また初歩の教育を禁じているのは、そのためかと思います。

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by sinrousya | 2015-08-16 07:00 | ★横断・小ばなし2015

助成金・補助金をめぐる税務Q&A

ここは角度を変えた助成金にまつわる税務です。“いつもと同じ”ように見え、主題も雇用調整助成金ですが、現在の法に即した修正がなされていて、ある程度応用が利くようになっています。

会計処理や収益計上の時期、消費税、圧縮記帳など、さすが木全先生、生きているところはそのまま生かしています。

なお、ドッキリするのは不正があって返還すべき場合の助成金の税務処理や、助成金の非課税措置ですね。同じ助成金でも障害者雇用給付金制度に基づく助成金は非課税、さらに意外なのは、所得税のかからない広義の助成金・補助金が示されていることです。

障害年金、健康保険の給付や、皇族の内廷費、生活保護に至るまで、簡単な一覧で書いてあるのは、便利なところです。
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by sinrousya | 2015-08-16 06:00 | ★横断・小ばなし2015

25、教育関連の助成金の横断

教育関連の助成金

教育関連の助成金は、今年度は26種類あります。問題は以下の2点です。

・どれを選んだらよいか?
・カリキュラムはどういうものか?

どれを選ぶかは、一般的な高等教育か?専門教育か?ということになります。ちなみに”普通教育”は企業内で教えることは義務ですので、原則対象にならないことになっています。以下のようなものです。

一般的な高等教育 : その会社独自のノウハウの教育、業界的にムツカシイ教育。
専門教育     : 障害者向け、建設会社向け、その業界初めての人向けの専門教育。

です。また、カリキュラムはどう作るべきか?については、以下の段階を踏みます。

1、日付・時間・科目・内容・講師・教材・対象者の7つを検討する。
  まずは科目と内容だけでも埋める。
2、そのカリキュラムが、事業内教育か、事業外教育か、それは助成金に
  該当するのかを確認。

この2つで持って、“助成金該当”のカリキュラムを作ることができます。

本書では、難易度、OJT、OFF-JTに及ぶ一教育助成金の一覧表、さらにカリキュラムをどの方向けにどういう形態で作るのか、記してあります。

●法改正追補=2016.4.1=========================
雇用関係助成金、28年度法改正に伴い、改めました。

P568~571の表を、以下の表に置き換え。
b0170650_01034197.jpg
b0170650_01035580.jpg
b0170650_01040519.jpg
P571 下から9行目 P572 下から8行目 以下の語句を修正

企業内人材育成推進助成金(個別企業助成コース)
⇒キャリア形成促進助成金(制度導入コース)

P572 上から3行目 以下の語句を修正

ポジティブアクション加速化助成金(女性管理職向け)
⇒女性活躍加速化助成金(女性の教育訓練)

P572 上から3行目 以下の語句を削除

求人セット型訓練
⇒削除

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by sinrousya | 2015-08-16 05:00 | ★横断・小ばなし2015

24、東日本大震災の特例

東日本大震災の特例

4年にもなるのですが、まだ残っています。それだけ未解決要素が多いということですが、モノやカネの問題から、ヒトの問題へとシフトしてきています。以下のような要素です。

・就職の問題。特に中高齢者。
・教育の問題。被災地特有な職業訓練。
・建設の問題。人員の集中、専門家の教育

本書で載っているのは、国の助成金の地方特例のみです。

ただし、岩手・宮城・福島の3県は独特な助成措置を出していることもあります。現在は特に農業生産補助が多いようです。間接的に雇用にも影響してくるでしょう。

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by sinrousya | 2015-08-15 06:00 | ★横断・小ばなし2015

23、各雇用関係助成金に共通の要件

「各雇用関係助成金に共通の要件」というのは、2つあります。

1、中小企業か否か

雇用関係助成金は雇用関係の福利に出るものですが、一般的に中小企業用なのです。つい一昨年度、その基準が統一されましたが、まだ例外も残っています。

最近は大企業でも受けられるものが増えましたが、中小企業が優遇される傾向は変わりません。基準を満たせば、もらえる助成金が増えたり、額が上がったりします。

2、支給要件確認申立書

特に解雇や法令違反、さらに暴力団と関係がないかどうかを確認する書面です。たいていの助成金には、事業主の印が必要なこの書類を添付します。

雇用関係の助成金は、何もおカネだけではないのです。これらの法令や道徳を守ってナンボの支給だということを肝に銘じたいものです。本書では個々の助成金をなるべくまとめ、イレギュラーな部分、記載例も載せました。

●法改正追補=2016.4.1=========================
28年度助成金の法改正

P563 上から6~9行目 以下の文章を削除

(4)キャリアアップ助成金(多様な正社員コースの場合)~300人を超えない事業主を言います。
⇒削除

P552 下から7行目 以下の語句を修正

企業内人材育成推進助成金(個別企業助成コース)
⇒キャリア形成促進助成金(制度導入コース)

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by sinrousya | 2015-08-15 05:00 | ★横断・小ばなし2015

22、助成金とジョブ・カード

ジョブ・カード

b0170650_00052544.jpg今年度は、特に脚光を浴びる2つの助成金で使うことが多くなり、助成金を取り扱う場合、学ばねばならないモノになっています。

しかしその2つの助成金でも取り扱いが微妙違うところがミソです。本書ではその使い分けも記し、助成金に沿った形としての作成ポイントも記しました。




ジョブ・カードは言ってみれば以下のような内容です。

・個人の履歴書
・仕事の評価書

個人の履歴書は、助成金のこういう教育訓練を受けるべきである!というジョブ・カード キャリアコンサルタントの保障につながってくるものです。そこで助成金と結び付くのです。

また、仕事の評価書は、評価自体より、その評価項目を会社が選んでいただくカスタマイズが重要です。サイトに載っているもののみならず、助成金の対象になるのは、結構広い範囲です。

その辺りの関連性を記載例とともに、本書では記しました。

●法改正追補=2015.10.1=========================
ジョブ・カード様式の変更

P552 下から9行目 以下の文章を差し替え

ジョブ・カードは1~4まで原則7枚。(1が2枚、4が2~3枚ある)キャリア・コンサルタントが絡んでくるのは2、3、会社の評価は4に書くことになります。原則1~3は応募者が作ることになります。4は事業主が評価して作ることになります。応募者はキャリア・コンサルタントの助言によって、徐々に自分の能力の棚卸しができ、自己をアピールする文言が増えていくことになるのです。



ジョブ・カードは1~3まで原則7枚ほど。(1と2が2枚、3が4~5枚ある)キャリア・コンサルタントが書くのは1-2という様式、会社の評価は3-3様式に書くことになります。原則1、2と3-1、3-2は応募者が作ることになります。3-3は事業主が評価して作ります。応募者はキャリア・コンサルタントの助言によって、徐々に自分の能力の棚卸しができ、自己をアピールする文言が増えていくことになるのです。

P552 一番下 以下の文言を付け加え

⇒ ・キャリア形成促進助成金(認定実習職業訓練コース)

P553 一番上 以下の文章を訂正

ジョブ・カードは教育訓練に関わる助成金の申請過程で必要になってきます。

⇒ ジョブ・カードは教育訓練に関わる助成金の申請過程で必要になってきます。ただし企業内人材育成推進助成金については4)のみで、外部の有資格者に交付していただくことになります。

P554 上から6行目  以下の文言を訂正

ジョブ・カード様式4(評価シート)
⇒ジョブカード

上から8~13行目  削除

上から14行目  
以下の文言を訂正

②ジョブ・カード様式4-3(図表1)
⇒①ジョブ・カード様式3-3-4(図表1)

上から21行目 下から5行目 以下の文言を訂正

ジョブ・カード様式4-3(評価シート)
⇒ジョブ・カード様式3-3-4

下から2行目 以下の文言を訂正

ジョブ・カード様式4-2(図表2)
⇒ジョブ・カード様式3-3-1-2

P555 上から6、13行目 以下の文言を訂正

ジョブ・カード様式4-2(評価シート)
⇒ジョブ・カード様式3-3-1-2

P555 下から12行目以降 ジョブ・カードの内容 以下の文章を差し替え

以下の4種類で構成されています。他に新卒用、職務経歴が長い方用のカードもあります。
1・・・資格、自己PR、志望動機 2枚あります。ここに履歴書と同じように職務経歴、学習・訓練歴、資格、自己PR、志望動機を書きます。

2・・・職歴 詳しい職務経歴を記入します。ここで登録キャリア・コンサルタントと共に、職務の棚卸をしながら、文言を増やして行きます。

3・・・就業に関する希望、目標 職務経歴や希望を踏まえて、ではどうするのか?ということを書きます。その結果、企業の職業訓練をする、という結論まで持って行きます。

4・・・就業結果 業界ごとに微妙に違う評価書です。



以下の4種類で構成されています。他に新卒用、職務経歴が長い方用のカードもあります。

1-1(職務経験ある方)、1-2(職務経験ない方)・・・就業に関する希望、目標 職務経歴や希望を踏まえて、ではどうするのか?ということを書きます。その結果、企業の職業訓練をする、という結論まで持って行きます。

2・・・職歴 詳しい職務経歴を記入します。ここで職務の棚卸をしながら、文言を増やして行きます。

3-1、3-2・・・資格、自己PR、志望動機等1枚です。ここに履歴書と同じように職務経歴、学習・訓練歴、を書きます。

3-3・・・就業結果 業界、研修の種類ごとに微妙に違う評価書です。

P556 11~12行目 以下の文言を訂正

ジョブ・カード2と3、特に3「就業に関する希望、目標」(図表4)
⇒ジョブ・カード様式1-2

P557 図表1 以下の様式に差し替え

b0170650_13094793.jpg
P558~9 図表2 以下の様式に差し替え
b0170650_13130278.jpg

P561 図表4 以下の様式2枚に差し替え
b0170650_13143433.jpg
b0170650_13150202.jpg
●法改正追補=2016.4.1=========================
28年度改正に伴う、助成金の名称変更

P552 一番下 P554 一番上 P556 14行目 以下の語句を修正

企業内人材育成推進助成金(個別企業助成コース)
⇒キャリア形成促進助成金(制度導入コース)


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by sinrousya | 2015-08-14 07:00 | ★横断・小ばなし2015

助成金と補助金のちがい

経産省管轄の補助金は起業などの“タシ”になります。助成金も含めてよく、以下のような表現をされることがあります。

“タダ”で貰ったお金=利益率100%の売上利益

これは補助金はともかく、助成金にとっても本当のことでしょうか?

例えば、助成金200万として、利益率30%の会社の場合、売上670万円必要、人件費も含めると数千万の売上をあげる必要がある200万円という利益をノーリスクで“もらえる”とありますが、いかがでしょうか?

これ、大きな誤解のもとになります。

その誤解の原因は、

仕事以外に、やるべきことをやらないと、助成金もらえませんよ~

ということです。その「やるべきこと」とは、教育、正社員化、時短、有給取得促進、育児休業と、事業主にとっては短期的には「かったるい、利益にならない」ものだからです。補助金は本業と呼ばれる「仕事」が要件にハマれば、降りますよね。

そういうかったるいコトをやるのだから、そしてそれは政府がやるような政策にかなっているのだから、少しはおカネを出してあげましょう、というのが、助成金の趣旨です。

かったるいとは言っても、長期的には莫大な利益をもたらす可能性があります。しかしそういうことまで目が行く経営者の方は少ないですね。なぜかというと経営者は、月の払いをするべく利益を守るため、雇用を守るために資金繰りで毎月必死だからです。

例えば教育をやったから、では助成金ください、というわけにはいきません。社内教育は法律で定められていますから、やって当たり前、助成金は出ません。キャリアアップにつながる難しい教育、要件に合った教育をやってこその助成金です。そこを調整するのが我々社労士の役割ですが、このように全然ノーリスクではないのです。

補助金は字面のように、利益を上げる上での「補助」です。しかし助成金は、利益の上がらないようなことに対する「助成」です。そこを間違えないようにしたいものです。

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by sinrousya | 2015-08-13 05:00 | ★横断・小ばなし2015